内界

内界

パチパチパチ

いつの間にか
キッズがおれについてきて
ズボンの腰のあたりを
しっかりとつかんでいる。
キッズはおれが歩くたびに、
坂道を登ったり、
横道に入ったり、
崖の前にしゃがんで海を見たりするたびに、
キッズは
ひとり、ふたり、さんにん、数を増してついてくる。
あいつも、こいつも、そいつも、みんなキッズだ。