世界

世界

遥かなる、鳴りやまぬ、躍動する者ども。みんな、魂の巨体なのだ。

そぼろな、剥がれ落ちる、知性なる「認識」。
空海が、生まれ生まれて、死に死んで、と「自然」を詠んだ
あの日の、
「過去」と「未来」の、切断される闇。
暮れ時の
ぐしゃぐしゃして、ふにゃふにゃして、むちゃむちゃした、
「言葉」。「時間」。「存在」。
薄暮の、あの時あの日に、みんな聞いた、
かなしい、さびしい、音韻のない言葉。
哀しい群小の「言葉」が心をかすめる。